聖地歩き ② 出羽三山(山形県) ~神仏習合の心を今に伝える山伏の姿~

2015年8月7日 コラム

月山

(前回からの続きです)

続いては、出羽三山の主峰、月山。

別名「臥牛山(がぎゅうさん)」と呼ばれ、牛が伏せたような形をしたこの山は、海抜1984メートル。登拝には3つのルートがあります。
1.湯殿山の湯殿山神社から月山に入るルート →4時間
2.月山8合目から月山神社を目指すルート→2時間30分
3.ケーブルで途中まで登り、残りを歩くルート→2時間

そのどれもが、決して楽ではありません。急坂や崖を必死で登り、山頂にある月山神社が見えてきたときは、この世のものとは思えないその姿に、ここは死の世界の修行場なのだという思いを強くします。月山神社の中に入るには、入り口で、神職の方にお祓いをしていただかなくてはなりません。そのときに、穢れを祓っていただく強いパワーを感じていただけるでしょう。

そして、出羽三山の奥宮、湯殿山。

湯殿山は、熱湯が噴き出る大きな岩をご神体としています。「語るなかれ」「聞くなかれ」と言われ、中で見聞きしたことを他言してはいけないことになっています。中に入るのも土足厳禁の神域。俗世とはかけ離れた聖地の気を肌で感じます。

さて、出羽三山の聖地巡礼の旅に私がぜひおすすめしたいのは、羽黒山の麓にある「手向(とうげ)」という宿坊の集落です。一時は何万人という人が訪れ、信仰の対象として栄えていたこの地も、明治時代の神仏分離令後、だんだんと訪れる人が少なくなってしまいました。
300を越える宿坊があったそうですが、今では34軒の宿坊が、山伏(やまぶし)と呼ばれる修験の方々の経営で残っています。

このように、山伏として生計を立てている方々が集落として残っているのはとても珍しいことだそうです。「先達(せんだち)」と言って、お参りする人々の山の案内をしたり、泊まるところを提供したり、どのような参拝をしたら良いかを教えてくださいます。

また、閉山されている冬の間は、今でも三山信仰が根強く残る関東の信者さんたちの集まりに訪れて、来年の参拝の予約を取るなどの、いわば営業活動をされているそうです。

修験という神仏習合の信仰を、時代の荒波を乗り越えて継承してきた山伏の方々に学ばせていただくことこそ、私たちができる修行の形ではないでしょうか。

古くから、人びとは、自然に神仏が宿ると考え、祈りの対象としてきました。その思いを追体験することで、人々が忘れてきた敬う心を取り戻すことが生きる力に変わると私は信じています。

羽黒山
羽黒山 2,446段の石段。とっくりやひょうたんなど、33個の絵柄が彫られていて、それらを全て見つけると願い事が叶うと言われている。

富士川碧砂さん

人気声優で占い師
富士川碧砂さん

<プロフィール>
声優・開演ライフアドバイザー。青二プロダクション所属の声優・寺瀬今日子として活躍。代表作はフジテレビ「とくダネ!」テレ朝「世界が驚いたニッポンスゴ~イデスネ視察団」進撃の巨人(モーゼスの母)。一方で霊能者である祖母の能力を受け継ぎ、1年待ちの人気占い師としても活動。的中率が話題となり、BS朝日「オシタマ」テレビ朝日「FUTURE TRACKS→R」で人気アーティストを占う。占いコンテンツ「魂の憑代(よりしろ)」は利用累計50万人。老舗呉服屋の娘に生まれ、和の世界にも造詣が深く、実業の他に着物開運を主とする"開運ライフアドバイザー"としても活躍。著書『運を操る魔法』(扶桑社)『マンガでわかるみるみる運気があがる本』『スピリチュアル星占い2016年』(リンダパブリッシャーズ)
富士川碧砂HP  http://fujikawamisa.net
富士川碧砂ブログ http://ameblo.jp/fujikawamisa

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