何故、この時期に「リーマン・ショック」を描いた 『マネー・ショート』が映画化されたのか?

2016年4月3日 コラム

無題

何故、この時期に「リーマン・ショック」を描いた
『マネー・ショート』が映画化されたのか?


~16 年 3 月、『マネー・ショート』という米国映画が上映されている。

アメリカの株取引の映画といえば
「ウォール街」
(1987 年。オリバー・ストーン監督、マイケル・ダグラスはアカデミー主演男優賞)が
傑作として名高いが、

この作品も第 88 回アカデミー賞で作品賞、
監督賞など主要部門を含む合計 5 部門にノミネートされ、
脚色賞を受賞した見ごたえのある映画である。

日本のタイトルは「マネー・ショート 華麗なる大逆転」だが、
原題は「ビッグ・ショート」。

2008 年のリーマン・ショック時、サブプライムローン(低所得者向けの住宅ローン)が
暴落することをいち早く察知し、
リーマン・ショックの裏側で
「空売り」を仕掛けた 4 人の男たちの実話を描いている。

この映画は 2 つの意味で興味深い。

2005 年、ニューヨーク。
金融トレーダーのマイケル(クリスチャン・ベイル)は、
サブプライムローンの危機を指摘するがウォール街では一笑を買う。

そんなウォール街に対し、
「クレジット・デフォルト・スワップ」という金融取引で出し抜く計画を企てる。
銀行家ジャレド(ライアン・ゴズリング)がマイケルの戦略を知り、
ヘッジファンドマネージャーのマーク(スティーヴ・カレル)、
伝説の銀行家ベン(ブラッド・ピット)らを巻き込んで「空売り」を仕掛ける。

だが、根拠も理論も正しいのに、何故か住宅ローン相場は暴落しない。
下がるどころか、逆に上がっていく。

やはり、住宅ローンが崩壊するというのは「机上の空論」だったのか?
それとも、自分が間違っていたのか?

そんな彼らが精神的にも追いつめられ、
「空売り」の勝負に負けそうになっていた 07 年、
小さなサブプライムローンが破綻する。

「ダムの崩壊も一滴の水から」

と言われるが、磐石に見えた住宅ローンは
「砂上の楼閣」の如く崩れ去り、
最終的にマイケル達は約 6 倍もの利益を稼いだ。

この映画で伝えたい第一のメッセージは、
「常識を疑え」ということ。

当時、日本の金融機関を含む世界中の多くの投資家が
「サブプライムローン」を騙されて購入したのも

「格付け会社」のお墨付きがあったからだろう。
結果的には、独立性のある機関と信じられていた「格付け会社」は、

実は「サブプライムローン」を売る金融機関に
組み込まれた組織の一部に過ぎなかったことが映画では描かれている。

現在、巷には「格付け」や「ランキング」が
蔓延しているがどれも疑ってかかった方が良い事例だろう。

そして、もう一つ重要なメッセージは・・・


~2016年3月28日配信「生活防衛の教室」第221回より~
コラムの続き、
★何故、この時期に「リーマン・ショック」を描いた『マネー・ショート』が映画化されたのか?
★「マネー資本主義」の「ご破算」

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塚澤健二

塚澤健二さん

北海道大学工学部卒。
理系出身アナリスト第一期として、日興リサーチセンター、ジャーデンフレミング証券、JPモルガン証券で、23年間にわたりトップアナリストとして勤務。
「本物のプロフェッショナルによる本物の運用の時代」を予期し、07年10月に投資顧問会社T-Modelインベストメント株式会社を設立。ファンダメンタル・アナリスト時代からの「T-Model」分析に加え、物理学を応用し3次元で相場を分析する「T2」モデルを開発。独自の予測モデルによる的確な予測を提供している。著書に『そして大恐慌が仕組まれる』がある。