「こんな夢を見た」ではじまる国民的作家・夏目漱石の小説を立体化

2018年8月4日 NEWS! , , , , , , ,

夢十夜

旧・千円札の顔にもなっていて、「坊ちゃん」「吾輩は猫である」があまりにも有名な日本を代表する国民的作家の夏目漱石

その夏目漱石には、珠玉の作品が集められた短編集があります。

その中で無意識との関連性の中で、注目を浴びているのが「夢十夜」です。

natume

「こんな夢を見た」という書き出しで始まる10篇の不思議な夢を夏目漱石が綴ったもので幻想文学のテイストの小説です。

おそらくは、あの黒澤明監督の映画「夢」にも影響を与えていると思います。

その「夢十夜」の中の「第一夜」

死ぬ間際の女性に「百年待っていてください」と頼まれた私(=自分)は百年待つことに・・・。

百年!

一世紀です。長いですね。

百年と言えば私が連想するのが奇才・寺山修司の「百年たったらその意味わかる」という言葉です。

案外、寺山修司のこの有名な言葉は夏目漱石のこの小説から想起してきたものかもしれないな?と思ってみたりします。

女性は百合の花となり私は百年たってその女性と再会する。

不思議というか幻想的というか。

百合という漢字は百と合で構成されているのでその絶妙感が、なんとも言えずいいですね。

夢か現か、この世とあの世の境目は・・・

ほんとに短い小説ながら、まるで詩編のような幻想小説。

51コラボでは「幻想-―夢泡雪(ゆめのあわゆき)」と題して、この夏目漱石の小説「夢十夜・第一夜」上田秋成の「雨月物語・浅茅が宿」を題材に女優の真行寺君枝さんを迎え朗読と音楽と映像をミックスさせた幻想朗読劇の公演をいたします。


真行寺1

女優、アーティスト 真行寺君枝
女優、アーティスト。16 歳のとき、資生堂・秋のキャンペーン「ゆれる・まなざし」で圧倒的なデビューを飾る。以後、モデル、女優、アーティストとして、舞台、映画、テレビなどで活躍。独特の存在感をもつ。
2004 年自身の手作り服の個展「手縫いの服」開催。現在女優業の傍ら「コスメティックメゾン シンギョージ・キミエ」を運営。自社の化粧品開発・販売を手掛けるなど、マルチに活躍。


【幻想-―夢泡雪(ゆめのあわゆき)】

●日時:9月24日(月・祝)
●会場:吉祥寺シアター
●演目:上田秋成「雨月物語/浅茅が宿」
    夏目漱石「夢十夜/第一夜」
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■出演:真行寺君枝、東家一太郎 
■朗読:山田誠浩 
■糸操り人形:平井 航 
■演奏:中村明一(尺八)、元井美智子(箏) 
■映像:中川泰伸 
■演出・作曲:中村明一

51トップスライダーー

皆様のお越しを心よりお待ちしています。

いつもとは違う雰囲気で皆様と劇場でお会いできることを楽しみにしております。

(文責:服部)